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坐骨神経痛
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症状
<腰痛と坐骨神経痛の違い>
腰痛と坐骨神経痛のちがいは、腰痛は腰とおしりにのみ痛みや重さがありますが、坐骨神経痛はおしりや下肢にしびれや、つっぱりがでることです。坐骨神経痛と腰痛は一緒にでる場合もありますし、でない場合もあります。
<おしりにでるコリ>
坐骨神経痛の症状は、おしりの部分と下肢にでるのが特徴です。
おしりは、①腸骨綾②環跳③仙骨きわ④大転子きわ⑤坐骨きわにコリが現れます。そしてそのコリの部分がつっぱたりしびれたりします。
下肢は⑥大腿部中央(膀胱経中央ライン)と⑦外側(膀胱経外側のライン)⑧横(胆経)のスジが固くなり、そのスジがつっぱたり、しびれたりします。
急性にでると、歩けなくなったり、すわれなくなったりします。痛みがひどくなると夜も眠れなくなることもあります。
坐骨神経痛のタイプとその原因
①腰椎と腰椎の間が狭くなって、クッションの役目をする椎間板がはみだしてしまうと、坐骨神経を圧迫して、坐骨神経痛がでます。
特に腰椎4番と5番、5番と仙椎あたりの椎骨がやられやすいのです。上半身の重さが一番かかる所であり、背骨のつけねで動きの負担もかかる所だからです。俗に言う「椎間板ヘルニヤ」による坐骨神経痛です。急性にでると腰や下肢に炎症がでて、はれて痛む、下肢のしびれ、つっぱり、腰痛でて、歩く事も立つこともできなくなることもあります。
②下肢特に下腿の胃経のしびれ、つっぱりがある場合は、おしりの環跳付近のコリが胃経への症状(しびれ、つっぱり)をつくります。
③志室ラインのコリがあるときは、奥の深層筋である大腰筋がこってマヒしてきます。
大腰筋の奥(志室ライン)がこると、そのコリが坐骨を圧迫して、志室ラインの延長上のおしりや下肢(膀胱経中央ライン、膀胱経外側ライン)に痛みやつっぱり、しびれがでてきます。
また左志室ラインがこると、右の腸骨綾の中央付近がこり、その延長線上のおしりや下肢(膀胱経中央、外側、胆経)に痛み、つっぱり、しびれがでることもあります。
④座っていると痛くなるタイプの坐骨神経痛は、仙骨のきわや坐骨のまわりにコリが現れ、下肢(膀胱経中央、大腿部内側の腎経上)にコリのラインがでてきて、そのコリが痛み、つっぱり、しびれてくるのです。
立っていたり歩いているときは大丈夫ですが、座ると、これらの症状がでてくるのがこのタイプの坐骨神経痛の特徴です。
⑤しばらく歩いていると、つっぱって歩けなくなる。しかし、数分間しゃがんでいると歩けるようになるのはいわゆる「間欠性破行」です。
腰椎の4番5番や腰椎と仙椎の1番の間が狭くなり「脊椎間狭窄」が起こると、間欠性破行が現れます。このときもおしりにもコリが現れます。
⑥足底や足指、下腿外側(くるぶしの上方ライン)がしびれる。
大腿や足にしびれやつっぱりがでるのも腰からでる坐骨神経が圧迫されてしびれやつっぱりになっています。
治療
<どのタイプもおしりのコリをゆるめるのが基本>
①どのタイプの坐骨神経痛であっても実は治し方は共通しています。それは「おしりを治療すること」です。おしりに現れているコリに、温熱または鍼を行いアチチ反応を出し、アチチ反応を軽減させると、そのコリはゆるんできます。コリがゆるんでくると、コリによって圧迫されていた坐骨神経痛の圧迫がとれてきます。すると、しびれやつっぱり、痛みの症状が軽減してきます。
坐骨神経痛は腰椎が悪いのだからといって、腰椎を治療すると、よけい悪くなる事があります。特に腰椎まわりに炎症があるときは、よけい痛みやつっぱりがひどくなります。ですから腰椎のきわは初めからは治療しないことが坐骨神経痛を治すコツです。
また下肢にシビレやつっぱりがでていると、下肢のコリがでているところに治療を行おうとしますが、これも炎症があるときはやってはいけません。炎症がなく、冷えによるコリだと判断したときはやってみると症状が軽減します。
おしりのコリをとらえて、そのコリをゆるめようとするのが坐骨神経痛治療の基本です。
②大腿部、下腿部の外側、胃経にしびれがでているときは、おしりの環跳付近にコリがでています。そのコリが胃経のしびれをつくっている大元なので、そのコリを溶かします。
コリを溶かすには、温熱あるいは鍼(2寸3番)が有効です。コリを溶かすのは「アチチ反応」を出し、アチチを軽減させます。鍼では、そのコリをとかすように鍼をして、しびれているところに「ひびき」が届いたら、しびれは軽減しています。
③の志室ラインのコリがでているときは、おしりのコリだけでなく志室ラインのコリもゆるめます。それに、膀胱経のコリにも注熱してゆるめることで下肢の症状がラクになります。
④座っていると痛くなるときは、仙骨のまわり、坐骨のわまり、志室ラインをゆるめます。
⑤歩くと痛くなるときは、環蹴付近や、大転子まわりのコリ、ソケイ部のコリに注熱あるいは鍼をしてそのコリをゆるめます。
⑥足底や足指、下腿にしびれが残るときは、おしりのコリや大転子のコリをゆるめてやる、腰椎のきわをゆるめてやると、しびれがおさまります。またしびれているところにコリがあるときはそのコリもゆるめると症状がラクになります。
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【特徴】
◎慢性的腰痛が更に進んだ状態。
◎下肢へのしびれや痛みを伴う。
◎時間がかかることを説明する。
◎ストレスに対する対処法を指導案内する。
◎日常生活の指導。(運動・半身浴)
◎血流障害。
【施術】
- 股関節回り、ソケイ部下肢への注熱念入りに。
- 痛みやしびれのあるか所は注熱することで症状が改善される。
- 下肢は座骨神経のラインに沿って注熱。
- ヘルニアを発症している腰椎近辺は特にその回りの組織が固くなっているので念入りに注熱。
- ふくらはぎマッサージの併用も効果的。
- 万田酵素、卵油は効果大。
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関連
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